【ヤバい悪役特集】映画凶人伝

特集

映画を彩る悪の華

映画には時に主人公が霞んでしまうほど
強烈な存在感を放ち
観た者の心に爪痕を残す
一度見たら忘れらない悪役が存在します
実生活で会ったら絶対関わりたくない人物でありながら
どこか魅力的、そんな悪役達を紹介します!

狂暴過ぎるヤクザ

まず筆者が悪の華として名を挙げたいのは
孤狼の血LEVEL2に登場する
上林組・組長の上林成浩

主人公日岡と対決する凶悪なヤクザで
冒頭のシーンで刑務所から出所した直後に
特に自分に厳しく当たった刑務官の妹を襲撃
両目を刳り貫いた後に、強姦し殺害している。
敵だけでなく筋を通さないとあれば身内にも厳しく
自分の部下はおろか、兄貴分であっても容赦なく嬲り殺す

残虐性を持っているだけでなくとんでもない武闘派で
カチコミの際は自らが先陣を切ってトラックで突っ込み
日岡との決戦の際には嬉々として刺し殺し合う戦闘狂

実直なまでにヤクザ

前述の通り、誰にも手が付けられない悪党なのは間違いなく
実は上林が刑務所を出所したのも、刑務所側が制御不能と判断し
表向きは模範囚として追い出したからだ

そんなある種、正しいヤクザとしての振る舞いは
部下たちからは慕われており、彼自身も信頼した人間には
彼なりの優しさを垣間見せている
また、少年時代残飯を漁って生きていた上林に
食事を恵んでいたお婆さんの焼き肉屋には
組長となってからも恩を忘れず通うなど
制御不能であるものの、無軌道な悪ではなく
彼なりの仁義を通して生きているのが彼の魅力だ

映画のレビューはこちら↓

理由なき殺意

上林の暴力・殺人には理由があるが
逆に人を殺す事に全く理由が無いのが
『ノーカントリー』登場する
アントン・シガーだ

本編ではマフィアの金を持ち逃げしたモスを追う殺し屋として現れる。
劇中での彼の行動はほぼ全てが殺しに直結しており
モスを追う際に関係者・無関係の人間問わず
隙あらば殺す
殺し自体に快楽を感じてる節は多少あるものの
殺人欲求が高まり、人を殺すのではなく
殺す事が生活の一部で、当たり前のように殺していく
様は
人間の感覚を超越した存在ともとれる

コイントス

手当たり次第に殺して回る彼だがルールはあるらしく
雑貨屋、モスの妻との会話を見るに
アントン・シガーが殺すかどうか判断するのは
彼に恐怖を感じているか否かが争点となるようだが

ただこれは、あくまでそういう建前があるだけで
殺す時は特に理由もなく本当に殺すご都合主義な所も
実に不気味な存在だ

絶対に会話で揉めて殺そうとするシガー

存在感がありすぎるヤク中

不気味さ+凶悪さと言う意味では
『パージ:エクスペリメント』のスケルターも捨てがたい
パージの実質的な名付け親であり
パージ中に最初に人を殺した男

その正体は、街のゴロツキでブローカーも関わりたくないほどのヤク中だが
実は麻薬はただのストレス発散の為に使っており
彼の凶行は全て、あらゆるものに対する根源的な怒りが原因

パージ期間中でなくともイザヤをカッターで切りつけたり
後先を考えず衝動のままに行動する様はまさに狂気そのもの
声を出さず背後から現れる不気味さと
対峙した際の迫力はそこらの悪役を遥かに凌駕している
本編の冒頭で見せる彼と役人の会話は必見

このシーンは字幕で是非

意外とこだわりが強い

ルール無用のジャンキーなスケルターだが
実はこだわりが強い側面もあり、特にセリフなどはないが
銃火器は一切使わず、刃物と自作の注射器ナックルしか使わない
銃社会アメリカの更に、ルール無用となったスタテン島では
主人公を始め多くの人物が銃でドンパチ撃ち合っている中で
芝居じみたセリフを吐きながら刃物片手に
襲い掛かってくる様は異色過ぎるオーラを放っている

言い回しにセンスを感じるヤク中

色々不遇な扱い

パージエクスペリメントを見た事がある人ならば
どの登場人物よりも印象に残るスケルターだが

  • 終盤の主人公たちと遭遇シーンがカット
  • そのせいで謎の負傷をして再登場する
  • 国内パンフレットには主要人物として記載されていない

何故か劇中・メディア展開 共に待遇が悪い
終盤主人公が戦う連中よりもよっぽど存在感があり
シリーズタイトルの由来であるにも関わらずこの冷遇ぶりだ
パンフレットには彼を差し置いて
三賢人の一人フレディとアップデール博士が
主要人物として記載されている始末だ

登場時間が五分にも満たなそうなキャラを主要人物とし
強すぎるルックスのスケルターをモブ扱いしている関係者は
何の映画を見ていたのだろうか…

※こんな見た目ですがただの人間です

共通して言える事

今回紹介した悪役三名は三者三様で
カリスマ性がある上林
天災的な存在のシガー
ヤバいオーラを常に漂わせるスケルター
各々が他にはない魅力を持っている
しかしこの三人には共通して言える事が
ひとつだけある
それは…

絶対に
関わりたくない

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